天草製造の「匠」たち

吹付工程 / 太田裕次郎
吹付工程 / 太田裕次郎

気温と湿度を見ながら吹きつける

生産課・成形職場の太田裕次郎です。
現在の仕事は、ゲルコート吹付作業で約8年間やっていますが、自分で納得いく仕事ができるようになるには3年程掛かりました。
気温と湿度とゲルコートの素材の固さで吹き方を変えていかなきゃいけなくて、感覚が全く違うことがあるのですが、それをずっと試行錯誤している中で3年近くになってようやく納得いく形になりました。最初にゲルコートの硬さ(流動性)を確認するのですが、デッキだったらレザー面があって、レザー面を吹く時に硬いゲルコートだとレザー面が埋まらなく、柔らかすぎるとすぐ埋まったりするのでゲルコートの硬さによって吹き方のタッチを変えてる感じですね。

特にフレイク系(ラメ)の塗装は、1隻で4時間ほど作業時間がかかり、ミスも絶対に許されないので、それが一番難しいですね。今ではフレイクの塗装も慣れてきましたので、さほど緊張はしなくなりましたが、今でも週に3隻生産計画される場合は、前日にイメージトレーニングして絶対に上手く仕上げようと考えます。気を抜いたら一発で船がパーになってしまうので、一瞬たりとも気を抜けないですね。不良は絶対出してはだめなところなので。

私の担当している吹付作業は、製品になると船の外側の一番最初に目に入る部分になります。ですので最も不具合があれば目立ちやすい場所です。この仕事の怖さよりも、早くしないとゲルコートが硬化するからダメになる。物になるように頑張らないといけないと、まあ、いい意味で緊張感持ってやれてるんで自分ではプレッシャーというよりも、面白みややりがいを感じながらやっています。
一発勝負的な作業なので、緊張するとかプレッシャーがあるとか思う人もいると思いますが、作業が終わって綺麗に出来た時は誰でも気持ちいいと思うので、そういう醍醐味を教えていきながら進めていきたいと思ってます。

この会社の良さは、残業時間も決まってるので仕事が終わった後のプライベートの時間もしっかり確保できますし、田舎ですので人が温かいところですね。
私は釣りが趣味なのですが、仕事が終わってからの釣りを年間300日位してました。
今後も、仕事の面では緊張感を持ち続けながらも、充実したプライベートを満喫する生活を頑張りたいと思います。

吹付工程 / 太田裕次郎